工場や倉庫に使われている屋根は、一般住宅とは異なるものが多いです。
規模が大きくなればなるほど、それに見合った仕様のものが求められます。
そして、屋根塗装などのメンテナンスを検討する際には「どんな屋根材が使われているのか」を把握しておくことがとても大切です!
そこで今回は工場や倉庫で使われている屋根の種類や、それぞれの屋根のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
皆さんの工場の屋根はどの種類に当てはまるでしょうか?
特徴をしっかり頭に入れることで、適切な屋根塗装やメンテナンスを行っていくことができますよ♪
是非参考にしてみてくださいね!
工場や倉庫で使われている屋根の種類
工場や倉庫で使われている屋根の種類は大きく分けて4つあります。
それが下記です。
- スレート屋根
- 陸屋根
- 瓦棒葺き
- 折半屋根
これらの特徴や素材の性質を知ることで、それぞれに適した塗装やメンテナンス方法を知ることができます。
1つずつみていきましょう。
工場や倉庫の屋根の種類 ①スレート屋根
スレート屋根というのは「コロニアル」や「カラーベスト」とも呼ばれることがある、セメントからできている屋根材のことです。
2004年以前は、人体への影響などが問題視された「アスベスト」が使用されていましたが、現在では繊維系の材料を使っているので安心して使うことができるようになっています。
工場や倉庫の多くは鉄骨造で造られており、骨格となる鉄骨部分にスレートが何枚も敷き詰められ、フックボルトで固定されています。
スレート屋根の耐用年数は25年以上と長いですが、このフックボルト部分は金属製であるため、サビが発生するリスクがあるので定期的に交換等を行いましょう。
工場や倉庫の屋根の種類 ②陸屋根
勾配がない屋根のことを「陸屋根」といいます。
工場や倉庫などでは屋上に出られるようになっているところも多いのではないでしょうか?
皆さんがいつも歩いているその部分が陸屋根と言われる部分です。
雨水が流れるように若干の勾配は取られているものの、歩いていて感じる程の勾配ではありません。
排水口が詰まるだけで雨水が沢山溜まってしまい、雨漏りのリスクが高くなるので、陸屋根に行く際は掃除もついでに行ってくださいね。
工場や倉庫の屋根の種類 ③瓦棒葺き
瓦棒葺きというのは、屋根材の種類ではなく、屋根材の「施工方法の種類」になります。
「瓦屋根」とは全く違うものになるので、混合しないようにしましょう。
また、昔は瓦棒葺きの方法を使っていたのが、ほぼトタン屋根であった為、瓦棒葺き=トタン屋根と表現されることもありましたが、イコールではないのでご注意ください。
そんな瓦葺きですが「瓦棒」と呼ばれる木材を垂木に沿って固定し、それに屋根材を取り付けていく工法になります。
棟部分から一直線に縦線が入っている仕様になっているので、水はけがよいのが特徴で、勾配が緩い屋根に採用されることが多いです。
工場や倉庫の屋根の種類 ④折半屋根
折半屋根は金属製の屋根材を折り返してつくったものです。
他の屋根材が固定用の木材や金具が必要であるのに対して、折半屋根は直接梁や母屋に施工できるのが特徴。
下地材が必要ないため、その分のコストカットができます。
また、折り返してつくられていることで強度もあり、強風が吹く場所でも施工することができるのが魅力。
扱いやすいため工期の短縮もできるため、多くの工場や倉庫に使われています。
工場や倉庫で使われている屋根のメリット・デメリット
さて、前項では工場や倉庫で使われている屋根の種類をお伝えしてきましたが、ここからはそれぞれのメリットについて詳しく解説していきたいと思います。
工場や倉庫で使われている屋根のメリット・デメリット ①スレート屋根
スレート屋根におけるメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- コスパがいい
- 遮音性に優れており騒音が発生しやすい工場に最適
- 耐用年数が25年以上であるため葺き直しなどのメンテナンスにかかる費用を抑えられる
- 扱いやすく施工がしやすい
デメリット
- 屋根に汚れが付きやすくなるため、平屋建てなど目につきやすい場合は定期的に掃除を行わないと「汚い」という印象を受ける
- 防水性は劣るため、防水塗装を行う必要がある
- ひび割れを起こしやすく、その部分からの雨漏りが発生するリスクがある
全体的に見てみると、性能やコスパがよいため「バランスのとれた屋根材」と言えます。
また、工場や倉庫において主流となっている屋根でもあるため、どの地域においてもしっかり施工ができる業者が多いことが魅力です。
スレートという素材自体が軽く扱いやすいものなので、多くの工場や倉庫に置いて使われてきました。
それぞれの業者が多くのメンテナンス・塗装などを経験しているため、他の屋根材よりも失敗が少ないというのが大きなメリットでしょう。
工場や倉庫で使われている屋根のメリット・デメリット ②陸屋根
陸屋根におけるメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- スペースを有効利用できる
- 掃除や塗装工事などをする際に足場をかける必要がなく、作業が簡単
デメリット
- 勾配がないため雨水が溜まりやすく雨漏りがしやすい
- 防水工事のメンテナンス頻度が多い
- 陸屋根の直下の部屋が暑くなりやすい
最大の特徴である「勾配がない」ということは、メリットにもなりデメリットにもなっています。
デメリットを軽減させるためには「防水塗装」がとても重要です。
屋根面は紫外線や温度・湿度の影響をダイレクトに受ける場所なので、ひび割れや色褪せが発生する前に防水塗装のメンテナンスを行っていきましょう。
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工場や倉庫で使われている屋根のメリット・デメリット ③瓦棒葺き
瓦棒葺きのメリットやデメリットは下記の通りです。
メリット
- 雨水の排水効率がいい
- 1枚の大きな金属屋根を取り付けていくため、施工時間が短い
- 細々した屋根材を扱わなくていいため運搬がしやすい
デメリット
- 隙間ができやすく雨漏りのリスクが高い
- 瓦棒は木材であるため腐食しやすい
基本的には屋根の頂点である棟から軒まで1枚の金属屋根を施工するので、雨水が継ぎ目に侵入していくという心配はありません。
また、そのような施工方法であるため施工時間も短縮することができ、職人への負担が少なくすむのが魅力です。
しかし、構造上軒付近に隙間ができやすいのがデメリット。
軒付近から侵入した雨水が瓦棒である木材を腐らせてしまう原因になってしまうこともあります。
軒周りの経年劣化の状態は、定期的に点検しておくことが大切です。
工場や倉庫で使われている屋根のメリット・デメリット ④折半屋根
折半屋根のメリットやデメリットは下記の通りです。
メリット
- 凹凸の形状により強度があるため、地震や風などに対してある程度強さがある
- 下地が必要ないので安価で施工ができる
デメリット
- 外気温の影響を受けやすく夏は熱く冬は冷たくなるため室温にも影響が出る
- 紫外線などの影響で劣化し、サビが発生しやすい
折半屋根は特徴のある凹凸の形状から強度がある上、構造上下地が必要ないのでコストカットもできるのが魅力です。
一方、金属屋根特有の「温度」に左右されやすいという特徴があることで、工場や倉庫の室内へ影響を与えやすいのがデメリット。
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今回は工場や倉庫の屋根の種類やそれぞれのメリットやデメリットについてお伝えしてきました。
内容をまとめてみると・・
種類 | 特徴 | メリット・デメリット |
---|---|---|
スレート屋根 | ・セメントでつくられている屋根 ・何枚も薄いセメントの板を貼り付けていく | ・耐火性、遮音性、耐久性に優れている ・コスパがいい ・ひび割れがしやすいため塗装のこまめなメンテナンスは必須 |
陸屋根 | ・勾配がない屋根のこと ・屋根面と直下の階の天井面の距離があまりない | ・屋上も利用することができる ・屋根足場をかける必要がないのでメンテナンスしやすい ・雨漏りがしやすいため防水工事(塗装等)が必須 |
瓦棒葺き | ・瓦棒という木材を使用してそこに金属屋根を施工する工法のこと ・トタン屋根と呼ばれるものが瓦棒葺きであることが多い | ・軒周りは隙間ができやすいため雨漏りのリスクがある ・瓦棒という木材が腐食してしまう可能性が高い |
折半屋根 | ・金属を折り返してつくられたもの ・梁や母屋に直接施工が可能 ・凹凸形状で強度アップ | ・安価で施工が可能 ・熱の影響を受けやすいため遮熱塗装などの対策が必要 |
ひとくちに「工場・倉庫の屋根」と言ってもこんなにも種類があり、それぞれのメリット・デメリットがあります。
まずは自社の工場や倉庫の屋根はどの屋根が使われているのか確認した上で、デメリットをカバーし、メリットをより伸ばしていくようなメンテナンスを行っていきましょう!
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