工場や倉庫の多くで設置されている折板屋根のメンテナンスする時期と方法をご存知でしょうか?
また、工場や倉庫を所有・管理するご担当者の方々は、
所有・管理する工場や倉庫の屋根に上がってみたことはありますか?
屋根は、建物を守る最も重要な部分の一つです。
屋根のメンテナンスが怠られると、屋根自体や建物内部に様々な損害を引き起こす可能性があります。
屋根の定期的なメンテナスの必要性
屋根の定期的なメンテナンスは、
◆ 建物の保護
◆ 内部の損害の防止
◆ エネルギー費用の削減
◆ 外観の美しさの維持
などに役立ちます。
屋根のメンテナンスを怠ると、高い修理費用がかかる可能性があるため、
定期的な点検と修理を行うことが重要です。
折板屋根(せっぱんやね)とは
まず、折板屋根についてご説明します。
工場・倉庫の管理者の方はご存知の方も多いでしょう。
折板屋根とは、薄い金属板を波状に折り曲げて作られた屋根のことです。
この屋根は、工場や倉庫などの大型施設でよく使用されます。
一般社団法人日本金属屋根協会
http://www.kinzoku-yane.or.jp/roof/type/01_seppan.html
折板屋根は、軽量で丈夫であり、簡単に取り付けることができます。
また、雨や雪を効果的に排水することができるため、
屋根に大きな負荷がかかるような場所でも安心して使用することができます。
さらに、折板屋根は、火災や耐風性に優れているため、防災上のメリットもあります。
工場や倉庫の場合、折板屋根は大きなスパンで作られることが多く、
屋根材の取り付けが簡単であるため、建築現場での工期短縮にもつながります。
また、鋼板やアルミニウムなどの金属材料で作られるため、
耐久性も高く、メンテナンスの必要性が少ないという特徴もあります。
折板屋根の交換時期は、屋根の状態や使用状況によって異なりますが、
一般的には20年から30年程度が目安とされています。
ただし、適切なメンテナンスを行っている場合や、
使用環境が比較的穏やかな場合は、より長い寿命を持つことがあります。
折板屋根のメンテナンス 適切な時期とは
では、工場や倉庫の折板屋根をメンテナンスする適切な時期はいつでしょうか?
また、季節別の適切な点検のポイントもご紹介いたします。
春:冬の間に溜まった雪や氷の影響で屋根に損傷が生じていないか確認する時期。
夏:台風や大雨が多い季節で、屋根の損傷が起こりやすい時期。
また、夏は高温多湿で屋根の塗装が剥がれたり劣化する可能性が高い時期。
秋:秋は風が強くなる季節で、屋根の飛散物や落ち葉などが詰まっていることがある時期。
冬:冬は積雪のために屋根に負荷がかかり、損傷が生じる可能性がある時期。
上記の図のように、降雨量が少なく気温が安定している春や秋は
メンテナンス・交換修理に適しています。
また、屋根の損傷・劣化の原因につながりやすい降雨量が多く高温多湿の夏は、
定期的な点検が必要です。
折板屋根のメンテナンス 適切な方法
では、どのようなメンテナンスを行うと良いのでしょうか?
折板屋根のメンテナンス方法は、以下のようなものがあります。
定期的な清掃
屋根についた落ち葉や枝、ほこり、モスなどを取り除くことで、雨水の排水をスムーズにすることができます。高圧洗浄機を使用して屋根を洗浄する場合は、適切な水圧や距離に注意することが重要です。
塗装の定期的な補修
屋根の塗装がはがれたり、剥がれたりしている場合は、塗装の補修が必要です。
塗料は、屋根材に合わせたものを選び、均等に塗布することが大切です。
シーリングの補修
屋根の波板同士の接合部分や、煙突や換気口などの穴の周りのシーリング部分が劣化している場合は、
補修が必要です。シーリング材は、屋根材に合わせたものを選び、しっかりと密着させることが大切です。
腐食した部分の交換
屋根の取り付け部分や波板が腐食している場合は、部分的な交換が必要です。
交換する材料は、屋根材と同じものを選び、正しく取り付けることが大切です。
これらのメンテナンスを定期的に行うことで、屋根の寿命を延ばすことができます。
ただし、折板屋根のメンテナンスは高所作業が必要であり、
危険が伴うため、専門業者に依頼することをお勧めします。
折板屋根の交換 必要な場合
折板屋根の交換時期は、以下のような状態が見られた場合に考えられます。
- 屋根の表面にひび割れや穴がある場合
- 屋根の波板が歪んでいる場合
- 屋根の塗装がはがれている場合
- 屋根の取り付け部分が腐食している場合
- 屋根の波板同士の接続部分から水漏れが発生している場合
これらの状態が見られた場合は、屋根の交換を検討する必要があります。ただし、屋根の状態によっては、修繕やメンテナンスによって寿命を延ばすこともできますので、専門家に相談して判断することが重要です。
折板屋根の交換 最適な季節
折板屋根の交換に最適な季節は、一般的には春から秋にかけての季節です。
これは、雨や雪の多い冬季には工事が中断することが多いため、
工期が長引いてしまうことや、作業中に屋根が濡れたり凍結したりすることが避けられるためです。
また、夏季には屋根の表面が非常に熱くなるため、作業員の健康にも影響が出てしまうことがあります。
そのため、春や秋といった気温が比較的穏やかな季節が交換に最適とされています。
ただし、折板屋根の交換には屋根の状態や作業の進捗具合などによって工期が大きく変動するため、
最適な季節であっても、工事計画をしっかり立て、適切な予定管理を行うことが重要です。
また、屋根の交換作業は危険が伴うため、専門業者に依頼することをお勧めします。
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