【倉庫・工場向け】屋根塗装と太陽光設置はどっちが先？費用対効果を最大化するプロの視点

2025年11月21日

広島県・岡山県の　倉庫・工場・プラントの外壁塗装、屋根塗装、塗床、雨漏り修理は

工場塗装のイマガワペイント にお任せください！

塗装専門店としての経験と知識を活かし、お客様の大切な建物を守ります。

昨今のエネルギー価格の高騰や、脱炭素社会（カーボンニュートラル）への対応として、自社の倉庫や工場の屋根に「太陽光発電パネル」の設置を検討されている企業様が急増しています。
広大な屋根スペースを有効活用し、電気代の削減や売電収入を得ることは、経営戦略として非常に有効な手段です。

しかし、ここで多くの施設管理者様が直面する一つの大きな疑問があります。

「屋根塗装と太陽光パネルの設置、どちらを先にすべきなのか？」
「あるいは、同時に行うべきなのか？」

この判断を誤ると、後々になって数百万円単位の余計な修繕費用が発生したり、最悪の場合、雨漏りによって操業停止に追い込まれたりするリスクがあります。

今回は、広島・岡山エリアで数多くの工場・倉庫メンテナンスを手掛けてきたイマガワペイントの専門的な知見に基づき、「倉庫」「工場」における「塗装」と太陽光設置の最適なタイミングについて、徹底的に解説します。
住宅向けの情報とは異なる、大規模施設ならではのポイントを押さえ、貴社の資産を守るための有益な情報をお届けします。

倉庫・工場の「屋根塗装」と「太陽光設置」は同時、または「塗装が先」が鉄則

まず結論から申し上げますと、工場や倉庫において太陽光パネルを設置する場合、「屋根塗装と同時」もしくは「屋根塗装を行ってから設置」するのが、最もコストパフォーマンスが高く、リスクを抑えられる選択です。

「とりあえずパネルを載せて、塗装はまた今度でいいだろう」という判断は、長期的には大きな損失を生む可能性が極めて高いと言えます。
その理由は、大きく分けて「メンテナンスの物理的な制約」と「コスト面でのメリット」の2点に集約されます。

なぜ「パネル設置後」の塗装では遅いのか？（メンテナンス不可エリアのリスク）

太陽光パネルを一度設置してしまうと、当然ながらパネルの下にある屋根面は隠れてしまいます。
もし、屋根塗装を行わずにパネルを設置した場合、どのような問題が起こるでしょうか。

まず、パネルの下になった屋根部分は、物理的に塗装ローラーやハケが入らず、再塗装などのメンテナンスが不可能になります。
もちろん、パネルを全て取り外せば塗装は可能ですが、産業用の太陽光パネルは枚数も多く、配線も複雑です。
一度設置したパネルを脱着（取り外し・再設置）するには、パネルの撤去費用、保管費用、再設置費用、電気工事費用などがかかり、これだけで数百万円規模の出費となることも珍しくありません。

「パネルの下は直射日光（紫外線）が当たらないから、劣化しないのでは？」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに紫外線による劣化スピードは遅くなります。
しかし、工場や倉庫に多い金属製の折板屋根の場合、最も警戒すべきは「錆（サビ）」と「湿気」です。

パネルと屋根の間には隙間があり、そこに埃や湿気が溜まりやすくなります。
もし既存の塗膜が弱っている状態でパネルを載せてしまうと、見えないところで錆が進行し、気づいたときにはパネルの下で屋根に穴が空いていた、という事態になりかねません。
パネルがあるために発見が遅れ、雨漏りが発生してからでは、パネル脱着を含めた大掛かりな改修工事が必要になってしまうのです。

同時施工がもたらす「コストダウン」の仕組み

さらに、経済的な観点からも「同時施工」には大きなメリットがあります。
それは「足場費用の圧縮」です。

工場や倉庫の屋根工事を行う場合、労働安全衛生規則に基づき、安全な作業床としての足場設置や、転落防止用の安全対策が不可欠です。
特に規模の大きな工場や倉庫の場合、建物の高さがあるため、足場の仮設費用だけで数十万〜百万円単位になるケースも多々あります。

もし、「太陽光パネルの設置」と「屋根塗装」を別々の時期に行った場合、それぞれの工事で足場を組む必要が出てきます。
つまり、足場代が2回分かかってしまうのです。

一方で、これらを同じタイミングで実施すれば、足場を共有することができるため、足場代は1回分で済みます。
これはトータルコストで見ると非常に大きな削減効果となります。
企業の設備投資において、不要なコストをカットすることは重要課題です。
この「足場の共通化」だけでも、同時施工を選ぶ十分な理由になり得ます。

倉庫・工場の屋根塗装における基礎知識と重要性

ここで改めて、倉庫や工場の屋根塗装がなぜ重要なのか、その役割について整理しておきましょう。
一般住宅とは異なり、産業用施設には特有の事情があります。

一般住宅とは違う！工場・倉庫特有の屋根材（折板屋根・波型スレート）の特徴

広島県や岡山県の工業地帯や物流拠点で見られる倉庫・工場の多くは、屋根材に「金属折板（せっぱん）屋根」や「波型スレート」を使用しています。

金属折板屋根は、ガルバリウム鋼板などの金属を波状に加工したもので、強度が高く、施工しやすいのが特徴です。
しかし、金属である以上、最大の天敵は「錆」です。
特に、屋根材を固定している「ボルト」周辺は錆が発生しやすく、ここから雨水が浸入するケースが後を絶ちません。
太陽光パネルを設置する場合、専用の金具（キャッチ金具など）で屋根のハゼ（突起部）を掴んで固定することが多いですが、その固定部分に負荷がかかり、塗膜の剥がれや錆を誘発することもあります。

一方、古い工場に見られる波型スレートは、セメントを主原料としています。
経年劣化により防水性が低下すると、水を吸い込みやすくなり、ひび割れや苔の発生につながります。
また、古いスレートにはアスベストが含まれている可能性もあり、安易な交換や穴あけ加工が難しいという事情もあります。

これらの屋根材は、適切な塗装メンテナンスを行うことで、防水性を維持し、錆の発生を抑制することで寿命を大幅に延ばすことができます。
逆に言えば、塗装を怠れば、屋根材そのものの交換（葺き替え）やカバー工法が必要となり、その費用は塗装の数倍から十倍近くに跳ね上がります。

塗装をおろそかにした場合の「雨漏り」と「資産価値低下」のリスク

工場や倉庫における雨漏りは、単に建物が傷むというレベルの話では済みません。

保管商品の水濡れ被害: 倉庫内の大切な商品が雨で濡れれば、商品価値がなくなり、損害賠償問題に発展する可能性があります。
生産設備の故障: 工場内の高価な機械設備に水がかかれば、故障による修理費用だけでなく、生産ラインの停止による操業損失（ダウンタイム）が発生します。
漏電火災のリスク: 雨水が電気系統に侵入すれば、漏電や最悪の場合は火災の原因となります。

屋根塗装は、建物の美観を保つだけでなく、こうした事業リスクを未然に防ぐための「防水シールド」の役割を果たしています。
太陽光パネルを設置するということは、その屋根を今後20年以上使い続けるという意思表示でもあります。
その土台となる屋根が脆弱であっては、安心して事業を継続することはできません。

太陽光発電導入前に知っておくべき「屋根の耐久性」と「塗料の選び方」

太陽光パネルを設置する際、屋根塗装に使用する「塗料の選び方」も非常に重要です。
なぜなら、太陽光パネルの寿命と塗料の寿命のバランスを考慮しなければならないからです。

パネルの寿命（20年〜）に合わせた高耐久塗料の選定（フッ素・無機）

一般的な太陽光パネルの期待寿命は、20年から30年と言われています。
非常に長い期間、屋根の上で発電を続けます。

もし、この時に耐用年数が10年程度の一般的な「シリコン塗料」や「ウレタン塗料」を使って屋根塗装をしてしまうとどうなるでしょうか。
パネルはまだ元気に稼働しているのに、10年後には屋根の塗膜が寿命を迎え、再塗装が必要になってしまいます。
しかし、前述の通り、パネルの下は塗装できません。
結果として、屋根のメンテナンスサイクルとパネルの寿命が噛み合わず、管理が非常に複雑で非効率になってしまいます。

そのため、太陽光パネルを設置する屋根には、パネルの寿命に合わせて、耐用年数が15年〜20年以上の「フッ素塗料」や「無機塗料」といった高耐久な塗料を選定することを強くお勧めします。

初期費用はシリコン塗料よりも高くなりますが、次のメンテナンスまでの期間を長くできるため、トータルのライフサイクルコスト（LCC）で考えれば、高耐久塗料の方が圧倒的にコストパフォーマンスが良いのです。
特に、足場代が高額になりがちな大型施設では、塗装回数を減らすことの経済的メリットは計り知れません。

発電効率を上げる！？「遮熱塗料」と太陽光パネルの相乗効果

さらに、工場・倉庫の屋根塗装でぜひ検討していただきたいのが「遮熱塗料」です。

広島・岡山の夏は、近年猛暑が続いています。
金属製の折板屋根は熱伝導率が高く、夏場の表面温度は60℃〜80℃近くまで上昇します。
この熱が室内に伝わり、工場内の労働環境を悪化させ、空調効率を著しく低下させます。

遮熱塗料を塗ることで、太陽光を反射し、屋根の表面温度上昇を抑制できます。
これにより、室内温度が下がり、空調費の削減（省エネ）につながります。

加えて、遮熱塗料は太陽光発電の効率維持にも貢献します。
実は、太陽光パネルは熱に弱く、パネル自体の温度が上がりすぎると発電効率が低下するという特性を持っています（熱損失）。
屋根面に遮熱塗料を塗布することで、屋根面からの輻射熱（照り返しの熱）を抑え、パネル周辺の温度上昇を緩和する効果が期待できます。

つまり、遮熱塗料を採用することで、「工場内の暑さ対策」「空調コスト削減」「発電効率の低下抑制」というトリプルメリットが得られるのです。
太陽光パネル設置とセットで考えるなら、遮熱機能付きの高耐久塗料がベストな選択肢と言えるでしょう。

広島・岡山エリア特有の事情と対策

私たちの活動エリアである広島県や岡山県は、比較的温暖で晴れの日が多い「瀬戸内式気候」に属しています。
これは太陽光発電にとって非常に有利な条件ですが、一方で注意すべき地域特性もあります。

瀬戸内の強い日差しと紫外線への対策

晴天率が高いということは、それだけ屋根が受ける紫外線の量も多いことを意味します。
紫外線は塗膜を劣化させる最大の要因です。
チョーキング現象（手で触ると白い粉がつく状態）は、紫外線によって塗料の樹脂が分解されたサインです。

岡山県が「晴れの国」と呼ばれるように、この地域では紫外線対策が特に重要です。
ラジカル制御型塗料や無機塗料など、紫外線に強い塗料を選定することで、過酷な環境から屋根を守る必要があります。

沿岸部の工場における「塩害」リスク

広島湾や瀬戸内海沿岸部の工業地帯にある工場・倉庫では、潮風による「塩害」への対策が必須です。
金属屋根は塩分が付着すると急速に錆が進行します。

太陽光パネルを設置すると、パネルと屋根の隙間に塩分を含んだ雨水や潮風が滞留しやすくなる可能性があります。
そのため、沿岸部の施設では、通常よりもさらに防錆力の高い下塗り材（エポキシ樹脂系の強力な錆止めなど）を使用し、徹底的な下地処理（ケレン作業）を行うことが求められます。

イマガワペイントでは、立地条件に合わせた最適な塗料プランを提案しています。
海の近くの倉庫であれば、塩害対策仕様の塗装仕様を組むことが、長期的な安心につながります。

失敗しないスケジューリングと業者選びのポイント

では、実際に計画を進めるにあたって、どのように進めればよいのでしょうか。

塗装業者と太陽光業者の連携の重要性

最も理想的なのは、屋根塗装と太陽光設置をワンストップで対応できる業者、あるいは密に連携が取れる業者に依頼することです。

もし、塗装業者と太陽光業者が別々で、連携が取れていないと、以下のようなトラブルが起こり得ます。

スケジュールのバッティング: 足場の解体時期とパネル搬入時期が合わず、無駄な待機時間が発生する。
責任の所在が曖昧になる: 雨漏りが発生した際、「塗装が悪い」「パネル設置時の穴あけが悪い」と責任の押し付け合いになる。
仕様の不整合: パネルを固定する金具を取り付ける位置に、塗膜の厚みが影響してうまく付かない、あるいは塗装直後で滑って作業が危険、といった現場レベルの問題。

スムーズな工事を行うためには、工程管理を一元化することが望ましいです。
まずは、屋根のメンテナンス（塗装）を専門とする業者に相談し、「太陽光パネルの設置も検討している」と伝えてください。
信頼できる塗装会社であれば、協力関係にある太陽光業者とタッグを組んで提案するか、あるいはパネル設置を前提とした最適な塗装仕様（例えば、金具を取り付ける部分は塗膜をどう処理するかなど）を提案してくれます。

イマガワペイントが提案する、長期視点のメンテナンス戦略

私たちイマガワペイントは、単に「色を塗る」だけでなく、建物を「守る」ことを使命としています。
太陽光パネル設置をご検討中の工場・倉庫オーナー様に対しては、以下のステップでご提案を行っています。

詳細な現地調査（ドローン点検など）:
屋根に登っての目視確認はもちろん、ドローンを活用して広範囲の屋根の状態をチェックします。
特に、折板屋根のボルトキャップの欠損、サビの進行度合い、旧塗膜の密着性などを診断します。
劣化診断と「施工適否」の判断:
屋根の状態があまりに悪い（腐食が進んで穴が空きそう、強度が不足している）場合は、正直に「塗装では持ちません。
屋根の葺き替えやカバー工法が必要です」とお伝えします。
無理に塗装してパネルを載せても、数年で屋根がダメになっては意味がないからです。
この「塗装でいけるか、改修が必要か」の正確なジャッジこそが、専門店の役割です。
太陽光パネル設置を見据えた塗装プランの策定:
パネル設置予定エリアとそれ以外で塗装仕様を変える、あるいは将来のメンテナンス動線を確保するために歩行帯（ウォークウェイ）部分には滑り止め塗装を施すなど、実運用に即したプランを設計します。

まとめ：まずは現状の屋根の状態を知ることから始めましょう

工場や倉庫への太陽光パネル設置は、企業の未来に向けた素晴らしい投資です。
その投資効果を最大化し、20年、30年と安心して発電を続けるためには、土台となる「屋根」の健康状態が何よりも重要です。

「屋根塗装と太陽光設置はセットで考える」
「足場代を節約し、高耐久・遮熱塗料で対策する」

この2点を意識するだけで、将来のリスクとコストを大幅に減らすことができます。

広島県・岡山県で、工場・倉庫の屋根塗装、雨漏り修理、そして太陽光パネル設置に伴うメンテナンスをご検討中の企業様は、ぜひ一度「イマガワペイント」にご相談ください。

私たちは、お客様の建物の状況、ご予算、そして将来のビジョンに合わせた最適なメンテナンスプランをご提案いたします。
現地調査・お見積もりは無料です。
まずは、貴社の屋根が今どのような状態にあるのか、プロの目で診断させていただければ幸いです。

太陽光パネルという新たな資産を載せる前に、屋根という既存の資産を強固に守りましょう。
ご連絡を心よりお待ちしております。