工場・倉庫の屋根材の特徴と選び方とは?

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今回は「工場・倉庫の屋根材の特徴と選び方とは?」を詳しくご紹介いたします。

工場や倉庫は、一般住宅と比べて、規模が大きく、重量物や機械を置くため、屋根にかかる負担が大きいです。

そのため、強度や耐久性の高い屋根材が求められます。

規模が大きくなればなるほど、それに見合った仕様のものが求められます。

屋根材によって、メンテナンスの方法や頻度が異なるため、適切なメンテナンスを実施するためには、屋根材の特性を知っておくことが必須です。

そこで今回は工場や倉庫で使われている屋根の種類や、それぞれの屋根のメリット・デメリットをご紹介します。

目次

工場・倉庫の屋根材の種類

  • 波型スレート屋根
  • 折板屋根

工場・倉庫の屋根材の種類には、主に波型スレート屋根、折板屋根があります。

それぞれの屋根材には、耐久性、遮熱性、耐火性、遮音性などの特徴があり、用途や予算に合わせて選ぶ必要があります。

では、それぞれの屋根材の特徴とは、どのようなものでしょうか?

波型スレート屋根

  • セメントとアスファルトを混ぜて作られた屋根材
  • 耐久性、耐火性、遮音性に優れる
  • メンテナンスもしやすい
  • 重量があるため、耐荷重が十分な構造が必要

波型スレート屋根とは、セメントを混ぜて作られた屋根材です。

断面が波打っていることから、波型スレートと呼ばれています。

波型スレート屋根は、戸建て住宅でもよく採用されている化粧スレートと同様の素材で作られている屋根材です。

波型スレートの種類には、大波スレートと小波スレートがあります。

ピッチについては、大波スレートが13cm、小波スレートが6.35cmです。

大波スレートは、屋根と外壁の両方に使用できる汎用性の高い屋根材です。

一方、小波スレートは、外壁の装飾性を高めるために使用されることが多く、屋根材として使用されるケースは比較的少ないです。

築年数を重ねた建物では、屋根に小波スレートが使われている例が見られます。

波型スレート屋根のメリット

価格が安い

建材の中では価格が安く、コストパフォーマンスに優れています。

建材のコストが低いため、メンテナンス時の交換に負担が少ないです。

波型スレート屋根の1枚あたりの価格は、4,000円~6,000円程度です。

金属屋根の1枚あたりの価格と比べると、約半分程度の価格となります。

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耐久性が高い

セメントとアスファルトの混合物で作られているため、耐久性に優れています。

耐用年数は25年以上とも言われています。

耐火性が高い

セメントは、耐火性が高い素材です。

波型スレート屋根は不燃材であるため、火災が発生した場合でも、燃え広がりにくく、火災の延焼を防ぐ効果があります。

遮音性が高い

セメントは、密度が高く、音を吸収しやすい性質があります。

また、波型スレート屋根は、表面が凹凸になっているため、音の反射を抑える効果もあります。

そのため、波型スレート屋根は、雨音や風の音、車の走行音などの外部からの音を遮音する効果が期待できます。

波型スレート屋根のデメリット

波型スレート屋根は、表面が凹凸になっているため、砂やほこりなどの汚れが溜まりやすく、定期的なメンテナンスが必要です。

また2004年以前に製造された波板スレートには、アスベストが含まれている可能性があります。

波型スレート屋根のメンテナンス方法

耐用年数が長い波型スレートでも、メンテナンスを怠ると、雨漏りや崩落などの危険性があるため、注意が必要です。

波型スレート本体の状態は良好でも、ボルト類やシーリングに劣化や損傷が生じる可能性があるため、定期的に点検・補修を行うことが大切です。

波型スレート屋根を固定しているボルトは金属でできているため、錆びが発生しやすく、シーリングは経年劣化しやすいです。

このような不具合があると、雨水が浸入して雨漏りの原因となります。

したがって、定期的に専門の業者に点検を依頼し、必要に応じてメンテナンスを行うことが大切です。

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折板屋根

  • 金属板を折り曲げて作られた屋根材
  • 軽量で耐久性に優れる
  • メンテナンスもしやすい

折板屋根とは、金属板を波型に折り曲げた屋根材のことです。

主に、工場や倉庫などの大型建築物で用いられています。

他の屋根材は、固定に木材や金具を必要としますが、折半屋根は、梁や母屋に直接固定できることが大きな特徴です。

折半屋根のメリット

強度が高い

折板屋根は、波型形状のおかげで強度が高く、台風などの強風にも耐えることができます。

また、金属製の屋根材であるため、熱による膨張や収縮が少なく、耐久性に優れています。

軽量

折半屋根は、金属板を波型に折り曲げた屋根材です。

金属は、波型スレート屋根よりも軽量です。

そのため、折半屋根は、建物への負担が少なく、耐震性にも優れています。

耐候性が高い

耐候性が高いため、雨や雪、風などの影響を受けにくく、長期間使用することができます。

一般的に、アルミニウムやステンレスなどの金属は、鉄よりも耐候性が高いとされています。

また、表面処理によっても、耐候性に差があります。

さらに、塗装やメッキなどの表面処理を施した折半屋根は、塗装を施していない折半屋根よりも耐候性が高いとされています。

塗装などのメンテナンスによって、耐用年数をさらに延ばすことができます。

工期が短い

金属板は、軽量で加工が容易であるため、施工が容易で、工期が短く済みます。そのため、メンテナンスも容易です。

折半屋根のデメリット

折半屋根は、金属製の屋根材であるため、断熱性が低く、遮音性も低くなります。

そのため、夏は暑く、冬は寒く感じやすく、雨音が響きやすいというデメリットがあります。

ただし、断熱材や遮音シート、防音シートを施工することで解消することができます。

折半屋根のメンテナンス方法

折半屋根は、ボルトの錆が、折板の穴から内部に浸食して、折板の強度を低下させることがあります。

ボルトの錆を防止し、屋根の劣化を防ぐために、ボルトキャップや錆止めを塗布することをオススメします。

また、折半屋根を触った時に見られるチョーキング現象(白い粉がつく)が出ていたり、色褪せ、表面に錆が出てきた場合は、塗装によるメンテナンスをオススメします。

定期的な塗装によるメンテナンスをすることで、耐用年数をさらに延ばすことができます。

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工場や倉庫の屋根材として、波板スレートと折半屋根がよく使われます。

どちらも耐久性や耐火性に優れている点は共通していますが、素材が異なるため、注意すべきデメリットは異なります。

2004年よりも前に建てられた工場や倉庫の波板スレート屋根は、アスベストが含まれている可能性があります。

アスベストは発がん性物質であり、飛散すると健康被害を引き起こす可能性があるため、修繕ではなく、アスベストを完全に除去する葺き替え工事が必要となります。

早めに専門業者にご相談ください。

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