倉庫の外壁や屋根としてよく利用されている波型スレート。
波型スレートは、耐久性、耐火性、防水性に優れているため、倉庫の外壁に適しています。
しかし、定期的なメンテナンスを怠れば、劣化が早まり余計なコストがかかってしまいます。
今回は倉庫の外壁として人気の高い波型スレートについて、
特徴やメリット・デメリット、メンテナンスの方法を詳しくご紹介します。
波型スレートとは?
倉庫はもちろん、工場の外壁や屋根にもよく使われている波型スレートとは、
アスファルトでコーティングされたセメント板、波状にした板のことです。
波型スレートには、大きく分けて2種類あります。
- 大波スレート
- 小波スレート
外壁に一般的に使われているのは、小波スレートです。
波の間隔 | 波の高さ | |
大波スレート | 130mm前後 | 38mm前後 |
小波スレート | 63.5mm前後 | 18mm前後 |
波型スレートを外壁に使うメリット
1. 耐久性が高い
外壁の波型スレート材の耐久性は、一般的に20~30年程度といわれています。
ただし、これはあくまでも目安であり、実際の耐久性は、使用環境や施工方法によって大きく異なります。
波型スレート材は、メンテナンスも比較的カンタンです。
汚れが付着した場合は、水で洗い流すだけで簡単に落とすことができ、
塗装を行うことで、耐久性をさらに向上させることができます。
2. 耐火性が高い
外壁の波型スレート材の耐火性は、火災の際に燃えにくい材料で作られています。
一般的に、国土交通省の建築基準法で定められている不燃材料に該当しています。
波型スレート材は、アスファルトが原材料のため、
石油から精製された天然の物質で、火に強い特徴があります。
そのため、波型スレート材は、火災の際にも燃えにくいため、建物を火災から守ることができます。
波型スレート材は、耐火性が高いため、住宅や工場、倉庫などの外壁によく使用されています。
3. 防水性が高い
外壁の波型スレート材が、アスファルトでコーティングされているため、一般的に耐水性が高いといわれています。
アスファルトは、水に強い性質があるため、波型スレート材に雨水が浸透しにくくなっています。
また、波型スレート材は、表面に凹凸があるため、雨水が流れ落ちやすくなっています。
そのため、波型スレート材は、雨水が溜まることが少なく、雨漏りのリスクが低い外壁材です。
ただし、波型スレート材は、完全防水ではありません。
長期間雨風にさらされると、劣化し、雨漏りのリスクが高まります。
そのため、定期的に点検し、必要に応じてメンテナンスを行うことが大切です。
4. 色やデザインが豊富
外壁の波型スレート材は、色や種類が豊富です。
様々な用途に応じて選択できるようになっています。
波型スレート材は、色やデザインが豊富に揃っているので、建物の外観を美しくすることができます。
波型スレート材の色や種類は、メーカーによって異なりますが、
一般的に、黒、赤、緑、茶色、グレーなど、様々な色が用意されています。
また、波型スレート材には、平板型、波型型、角型など、様々な形状が用意されています。
5. 施工が簡単
波型スレート材は、軽量で薄いため、持ち運びや取り付けがカンタンです。
また、接着剤や釘を使って取り付けることができるため、特別な工具や技術は必要ありません。
さらに、幅広いサイズと形状が用意されているため、様々な建物の外壁に適合することができます。
6. 遮音性
波型スレート材は、表面に凹凸があるため、音が反射しやすくなっています。
そのため、波型スレート材は、外部の音を室内に取り込むのを防ぐことができます。
ただし、波型スレート材は、完全遮音ではありません。
長期間雨風にさらされると、劣化し、遮音性が低下する可能性があります。
そのため、定期的に点検し、必要に応じてメンテナスを行うことが大切です。
さらに、厚さがあり密度の高い波型スレート材を使用すると遮音性が高まります。
7. 低コスト
外壁の波型スレート材は、アスファルトとセメントで作られているため、他の外壁材に比べて低コストです。
また、波型スレート材は、軽量で薄く輸送費や施工費が安く抑えることができます。
さらに、耐久性が高いため、長く使用することができます。
そのため、メンテナンス費が低く抑えることができます。
波型スレートを外壁に使うデメリット
1. 汚れが目立ちやすい
波型スレート材は、波型という形状で表面に凹凸があるため、汚れが溜まりやすく目立ってしまう可能性があります。
汚れがひどい場合は、高圧洗浄機を使用すると簡単に汚れを落とすことができます。
外壁であるだけに放置していると倉庫全体の見栄えも悪くなってしまうでしょう。
2. 古いスレートはアスベスト含有の可能性あり
アスベストは、1970年代まで屋根材や断熱材など、様々な建材に使用されていました。
しかし、アスベストは発がん性物質であることが判明し、段階的に規制措置がとられていき、
2006年の安全衛生施行令の改正により、アスベスト製品の全面禁止の措置されました。
そのため、2004年以前に製造されたスレートにはアスベストが含まれている可能性が高いです。
アスベストを含むスレートは、取り扱いには十分に注意が必要です。
アスベストを吸い込むと、肺がんや中皮腫などの発症リスクが高まります。
張り替えとなると、厳重に管理しなくてはならないため、廃棄する場合は特別管理産業廃棄物として最終処分場に持ち込む必要があります。
また、処分時の収集運搬は必ず特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を受けた業者に依頼しなくてはならず、余計なコストがかかってしまうでしょう。
波型スレートのメンテナンス方法
1. 波型スレートの定期メンテナンスが必要な理由
波型スレートは耐久性が高く、長期間にわたって使用できるのが大きなメリットです。
ただし、施工の際、スレート板を鉄製のボルトに引っ掛けて取り付けるため、放置しているとフックボルトが劣化するリスクがあります。
フックボルトが劣化して錆びついてしまうと、その部分から水漏れが起きる可能性もあるため、数年に一度はフックボトルを確認し、劣化が進んでいれば早急な交換が必要です。
2. 波型スレートのメンテナンス方法
塗装
スレートの色あせや汚れだけであれば、張り替えの必要はありません。
再塗装によって修繕が可能です。
波型スレートの色あせや汚れが目立ってきたら、塗装メンテナンスを検討しましょう。
部分張り替え
耐久性の高い波スレートでも、飛来物や強風によって割れてしまうことがあります。
割れが一部分のみでもそこから雨漏りを起こしてしまうため、張り替えが必要です。
ただし、全体の張り替えは必要ありません。
割れやヒビが入った部分だけを張り替えることで修繕できます。
カバー工法
一部だけではなく、全体にヒビや割れが入る、経年劣化で一部張り替えでは見栄えが悪いなどといった場合は、全面張り替えが必要です。
ただ、倉庫の大きさにもよりますが、全面張り替えはコストがかかるため、多くの場合、あまり現実的ではありません。そのため、カバー工法が一般的に多く選ばれています。
外壁カバー工法とは、古い外壁のうえに軽い外壁材を重ねる改修工事のことです。
金属サイディングとよばれる金属製の外壁材を重ねて張る工事が一般的におこなわれています。
古い外壁材をそのままにしながらおこなう工事なので、工事費用を抑えられるだけではなく、
営業活動にも支障をきたすことなく工事をおこなえます。
倉庫外壁の改修・改築は専門業者への依頼がおすすめ
倉庫外壁の改修や改築は、専門業者への依頼がおすすめです。
外壁の改修や改築は建築やリフォームの専門知識や技術を必要とする作業ですので、
経験豊富な専門業者に依頼することで、より良い結果が得られるでしょう。
専門業者に依頼することで、プロの視点からのアドバイスや施工品質の保証が得られます。
また、作業に関連するリスクや問題が発生した場合にも、専門業者が適切に対処してくれるでしょう。
波型スレート材は耐久性に優れ、倉庫など大きな規模の建物には多く採用されています。
波型スレート材を使用する前に、メリットとデメリットをよく検討することが大切です。
私たち工場塗装のイマガワペイントでは、無料で工場や倉庫の点検調査を行っております。
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